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一人だけのメーカーの登場

前回のブログ(プロの工場見学のポイント) で記述したように、現代は第四次産業革命に突入し、生産現場、販売方法、販売商品が著しく姿を変えつつあります。また市場では、個を大切にし、他とは異なるオリジナリティあふれるモノをユーザーがもとめるようになりました。

また、日本の社会においても「働き方改革」により、自宅勤務やフレックスタイム制、副業や兼業を容認する企業が増え、個人の能力を存分に発揮できるような世の中に変化しつつあります。

こういった世の中の変化によって活躍の場が広がったのは「一人だけのメーカー」です。一人だけで企画デザインを行い、OEM生産委託し、一人だけで販売するといった方法で、新たな挑戦が容易になってきました。これは、この数年で変化した産業機械、労使関係、インターネット販売の台頭、国際化などで可能になりました。

OEM生産の目的の変化、OEM販売の依頼元の変化

以前までのOEM生産の主流は、生産委託をして、製造原価を下げることが目的でした。
日本の大手メーカーが国内の安い下請け業者に生産委託してきました。しかし、それも国際化によって国内から東南アジアや中国といった国へ移り、さらにインドやアフリカへと安く生産できる国へかわり、その役割を担う業者は世界的に移り変わってきました。

モノがあふれる時代になり、市場の要望は「人気のあるモノ」から「今までなかったモノ」へと変化し始めています。そのため、生産現場においても大量生産・在庫販売形式といった方法から多品種小ロット生産・受注生産形式といった方法へ移りかわりました。汎用品に関しては製造原価を下げることを目的にOEM生産を海外へ委託することもありますが、近ごろの日本国内でのOEM生産の主流は、世の中になかったものをつくるための手段として利用されるようになりました。

IoTがはじまり、自分で企画デザインをおこない、自分で販売できます。誰でも世の中にないモノを市場に出せるようになり、すべての人にとって大チャンスの到来です。

OEM生産の方法と流れ

それでは、具体的にどのようにやっていけば良いのでしょう。
「一人だけのメーカー」が行うOEM生産の方法と流れについて記述していきます。

①    企画・・・ターゲットと商品を企画します。強みと弱みを確認します。
②    商品の設計・・・商品の図面を書きます。
③    構造図の設計・・・生産するうえでの構造図を書きます。
④    試作・・・構造図をもとに一本目の商品をつくります。
⑤    設計変更・・・試作の出来具合を見て、設計変更を行います。
⑥    販売ツール作成・・・試作・設計変更を繰り返した後、販売ツールを作ります。
⑦    販売・・・販売開始します。
⑧    生産・・・販売量にあわせ生産します。

最大リスクを考える

OEM生産の場合、最も重要なことは誰もがリスクを負わないような仕組みになっているかです。他人にリスクを押し付けるようなことはやめておくべきです。必ず噂が広がります。逆に誰もが喜ぶ方法を考えると名声が広がります。今までになかった商品を生産し、販売していくので、売れなかったということも常に考えておく必要があります。

そのためには、自分でできることと委託することを明確に分けておく必要があります。自分でできることを増やすことが重要です。もし、思ったより売れなかった場合でも生産委託先への迷惑を最小限にできます。自分でおこなったことは、自分の時間の浪費だけで済みますが、相手がおこなったことは金銭の支払いにつながります。また、自分の失敗は勉強にもなります。

①企画、②商品設計、⑥販売ツール作成、⑦販売は必ず一人だけのメーカー本人でやりましょう。モノづくりに自信のある方は①~⑦までをすべて自分で行い、⑧生産のみを委託することができれば理想的です。

OEM生産の委託先の判別

OEM生産で困難なところは③構造図の設計、④試作、⑤設計変更、⑧生産です。③構造図の設計は生産委託先の工場によって使用している機械、材料、刃物の形状が異なるので、その生産委託先の工場に③構造図の設計を任せたほうが賢明です。相見積をとると、この辺で行き詰ります。生産委託先の工場によって生産する手段や最終的完成品の理想が異なってくるため、見積の比較にならないからです。④試作と⑤設計変更は繰り返しの数を少なくするために、打ち合わせを綿密にしましょう。生産委託先にとって、④試作や⑤設計変更の数の多さは負担でしかありません。

なかでも最も重要な⑨生産は、工場をよく見ておきましょう。生産委託先は一台からリスクなく受注生産できるところに限ります。時代遅れの大量生産型機械ばかりを揃えて、単品製品の大量生産をしている工場も多くあります(大型の工場にみられます)。大量に生産しがちなるので、在庫リスクが高くなったり、段取り替えで時間をどうしても要するので、納期が極端に遅れてたりします。

一方、手加工の職人ばかりをそろえすぎているところは、同じものを生産できない仕組みになっていることもあります(小型の工場にみられます)。同じものをつくれないと、販売する規格品と異なるのでユーザーからのクレームの原因にもつながります。生産委託先は相見積で判断するよりも、在庫リスクを軽減でき、安定した供給ができるところを選択されることが重要だと思います。

一人だけのメーカーの存在意義

「一人だけのメーカー」は、世の中にないモノを市場に出すことに、その存在意義があります。この世にないモノをつくる喜び、人に感謝される嬉しさ、毎日の充実感を感じられ、あなたにしかできない仕事がそこにあります。もし、夢にむかって一歩踏み出したいと考えられている方はメールをください。我々と是非新しいモノづくりにチャレンジしましょう。



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