プロの工場見学のポイント
工場見学でのよくある質問で
「工員の方は何名いらっしゃいますか?」
「一日に何本生産していますか?」
があります。
先日、高校生が工場見学に来られました。
「どの時代の工場か」
「どの段階の工場か」
工場を見て、自分で判断ができるようになるとおもしろいよ、
と話をしました。
歴史で習う産業革命に絡めて、工場の設備とその能力についてお話しました。
①第一次産業革命・・・
18世紀後半~19世紀前半
人の手でおこなっていた作業を蒸気機関を動力として機械化した。
②第二次産業革命・・・
19世紀後半
電力を用いて、工場での大量生産が可能となった。
③第三次産業革命・・・
20世紀後半
コンピューターを用いて機械の自動化ができるようになった。
④第四次産業革命「インダストリー4.0」・・・
モノとインターネットのIoTによって産業構造がかわると言われている。
①では作業効率を大幅に向上できました。
②では複数工程を一工程にすることができました。
③では小ロット多品種生産が可能になりました。
④では大多数の人が自分のデザインでモノづくりをすることが可能になると言われています。
いわゆる「数」を競う大量生産大量消費の時代は、第二次産業革命まででしょう。
最近では特にモノづくりの国際化が広まり、発展途上国の単純労働作業において、安く大量にモノづくりを行います。
先進国の工場において、単品種の製品の数を競うモノづくりの方法は時代遅れかもですね。
第三次産業革命以降は、ユニーク・オリジナリティといった他人とは違う自分らしさを具現化する時代です。つまり「個性」を大切にする時代です。
人が異なれば、趣味や家、ライフスタイルが異なります。自分にあったモノを探す時代から、自分にあったモノをつくる時代に移りつつあります。
得意先様からもロット数を聞かれます。
トラックやコンテナに積載できる本数などで輸送価格は変動しますが、私どもの工場では1台から生産でき、1台からでも特注のご注文をお受けすることができます。お客様のライフスタイルにあったものをご提案し、お客様の生活を豊かにすることが私たちの使命だと思っております。
現在、第三次産業革命から第四次産業革命へと移行している時代です。
私どもの工場においても、いろいろな機械を配備し、ユーザー様のご要望にお応えできるようにしております。
しかしながら、お客様のご要望にお応えできないところも多々あります。
ご要望を具現化できるよう、またもっと先進的な工場へなれるよう努力してまいります。
近い将来、お客様が描かれた絵で、ソファベッドを1本から生産できるようになるかもしれませんね。